2026年5月13日、「ミシュランガイド奈良2026」の新たなセレクションが発表されました。インスペクターは、奈良で体験した数々のダイニングエクスペリエンスから特に記憶に残る料理を選びました。
インスペクターから共有されたリストは、その季節だからこそ味わえる一品、伝統を受け継いだ料理、シェフの経験や感性から生まれたものなど、バラエティに富むセレクションとなっています。
「和牛と松茸おろし」
ほしの/Hoshino
ミシュランガイド奈良2026 一つ星
自然豊かな宇陀市榛原で肥育された和牛。ランプ肉を炭火でじっくりと焼いている。あしらいの松茸おろしは、松茸を刻み、ポン酢と酢橘を合わせた秋の味覚。素朴な盛り付けを、古伊万里の華やかさが引き立てている。
「繋ぐ-TSUNAGU- 」
アペルシュ/Aperçu
ミシュランガイド奈良2026 セレクテッドレストラン
奈良の旬を主役にした野菜料理。グリル、ボイル、素揚げなど、野菜それぞれに異なる調理法を施している。大地から芽吹く自然の生命力を表現した盛り付け。「探求する邂逅」を掲げ、季節と人の思いがけない出会いを描いている。
「三輪そうめん じゃがいも キャビア 」
オーベルジュ・ドゥ・サンヴィ/AUBERGE de SENVIE
ミシュランガイド奈良2026 セレクテッドレストラン
古代から継承されてきた三輪素麺。桜井の名産にヴィシソワーズとキャビアを合わせている。大和の伝統食とフランス料理のレシピが生み出した代表作。日本とフランスの夏の風物詩が融和している。
「大山鶏 無花果」
ソリエ/SOLIER
ミシュランガイド奈良2026 セレクテッドレストラン
フォワグラと鶏もも肉のガランティーヌ。フォワグラと鶏の赤ワイン煮を、赤ワインとスパイスのゼリーで包む。相性の良い無花果はシェフが栽培したという。フランス料理と奈良の恵みが交わる。
「鰤 蕪 柚子」
リストランテ 西山/ristorante Nishiyama
ミシュランガイド奈良2026 セレクテッドレストラン
緑は蕪の葉のソース、白は蕪のピクルス、赤は鰤のマリネ。イタリア国旗の配色と重なるのは必然か偶然か。その上に柚子の泡が添えられ、柑橘の清涼感が軽やかさを与えている。日本の食材で季節感を取り入れ、イタリア料理の枠を広げている。
「胡麻豆腐と白トリュフ」
白/Tsukumo
ミシュランガイド奈良2026 二つ星
在原業平(ありわらのなりひら)とは平安時代の歌人。伊勢物語の一節に登場するつくも髪(白髪)と、屋号の白を結び付けた。その和歌が配られ、店主が歌う。白い器も白い料理も主題に沿う。胡麻豆腐の温もりに白トリュフが香る。古都の物語を紡ぐ逸品。
「大地から」
ダ テッラ/Da terra
ミシュランガイド奈良2026 一つ星
家族で育て、収穫した季節野菜のサラダ。色鮮やかな盛り付けが畑の情景を伝える。一口ごとに食感が変化し、五味が重なり合う。大地の温もりを五感で楽しませてくれる。他では味わえない「ダ テッラ」を象徴する一品。
「八寸」
おか田/Okada
ミシュランガイド奈良2026 一つ星
お多福や赤鬼の器、豆まきの木升、柊の葉をあしらう八寸。邪気を払い、無病息災を願う如月の節分にちなむ。料理には丹念な手仕事が施され、年中行事を映すのも日本の伝統。梅の蕾が春の到来を教えてくれる。
「とろと雲丹に黄身醤油」
五感 魚銀/GOKAN UOGIN
ミシュランガイド奈良2026 一つ星
鮪の造りは突先を藁焼きし、薄引きの醤油漬けに。濃厚な雲丹と黄身醤油を合わせ、海苔と芽葱をあしらう。蝶は優雅に舞う姿から縁起の良い吉祥文様。蝶形の器に紫蘇の花を散りばめ、幸運とおいしさを運ぶ。
「蕪のロースト」
37+1/Sanjuhachi
ミシュランガイド奈良2026 セレクテッドレストラン
シェフが愛情を込めて育てた蕪。シンプルにローストし、茎はオリーブオイルと合わせたソース、葉はヴィネガーを加えたピュレにしている。蕪を余すことなく、新たな一面を引き出した一皿。シンプルな盛り付けが印象を深めてくれる。
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